変動金利の仕組みをわかりやすく解説!返済額が変わるタイミングとは?
- Category:暮らしの風景(設計士ブログ)
- Writer:樽角 健一
こんにちは、スタジオカーサの樽角です。
今月、17年ぶりに住宅ローンの変動金利が上がりました。
大手の地方銀行では0.15%ほどの上昇が見られています。
そこで今回は「変動金利ってどういう仕組みなの?」
という疑問にお答えしたいと思います。
住宅ローンの種類と変動金利の見直しタイミング
住宅ローンには「固定金利型」「変動金利型」
「一定期間固定金利型」の3つのタイプがあります。
このうち、固定金利以外は、借入期間中に金利の
見直しが行われます。
通常、年に2回(4月1日と10月1日)見直されます。
各金融機関の住宅ローン基準金利は、各金融機関が決める
短期プライムレートを参考に決められています。
実は、17年間も基準金利が変わらなかったのですが、
その間に実際の借入金利(実行金利)は徐々に
下がっていきました。
17年前は1.2%ほどでしたが、最近では0.3%を切る商品も
登場しています。
これは金融機関の競争や借入者の信用力に応じた
「金利優遇」が影響しているためです。
今回の金利上昇は、この金利優遇が適用される前の基準金利
に対するものなので、変動金利で借りている方全員に
関係がある話なんです。
返済額が変わるタイミングとルール
「じゃあ、返済額はすぐに増えるの?」と不安に思うかも
しれませんが、実は返済額がすぐに上がるわけではありません。
返済額には変更ルールがあり、基本的には借入後の最初の
5年間は返済額は変わりません。
5年目に差し掛かったときの金利適用開始日(4月1日または
10月1日の翌月返済日)から返済額が見直されます。
この見直しは5年ごとに行われ、借入時期に応じて少しずつ
違ってきます。
また、変更後の返済額が急激に増えることを防ぐため
返済額の上限は、変更前の返済額の1.25倍までと決められて
います。返済額が変更される場合は、金融機関から事前に
通知が届くので、慌てずに対処できるはずです。
変動金利のリスクとは?
「でも、返済額が変わらないなら安心?」と思いがちですが
実はリスクもあります。変動金利型の多くは「元利均等方式」
と呼ばれる返済方法を取っており、返済が始まったばかりの頃は
返済額のうち利息の割合が大きく、元金が減りにくいんです。
そして金利が上がると、さらに利息の割合が増えて元金が減ら
なくなり、利息だけが膨らんでいくこともあります。
返済額以上に利息がかかると、「未払い利息」が発生し
返済期間が終わった時に元金や利息の残りを一括で返す
必要が出てくることもあります。
折角建てたお家を売却することになるケースもあります。
将来のための対策
こうしたリスクを避けるには、自分の返済能力を冷静に見つめ
無理のない資金計画を立てることが大切です。
将来にかかる費用も考えた上で、しっかりとしたライフプラン
を作っておきましょう。
家を建てるのは人生をより良くするためです。
不安があるからといって家づくりをためらうのは
もったいないことです。自分で調べて納得しておけば
安心して前に進めますよね。
おすすめのライフプランツール
今回は少し長めの内容になりましたが
最後まで読んでくださりありがとうございます!
以前のブログでご紹介した「ライフプランソフト」も
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いろいろな金利シミュレーションもできるので
資金計画に役立つと思います。