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家の耐久性をアップする工夫【劣化対策等級とは?】

 

家の耐久性をアップする工夫

 

1.劣化対策等級とは?|耐久性を高めるための基準

家は、建ったその日から少しずつ変化していきます。

長く安心して暮らすためには、家の耐久性を高める工夫がとても大切です。

日本では、住宅の耐久性を示す「劣化対策等級」という基準があります。

 

劣化対策等級 内容
等級1 建築基準法に適合する基本的な対策
等級2 約2世代(50〜60年)住み続けられる対策
等級3 約3世代(75年以上)住み続けられる対策

 

劣化対策等級3では、家の重要な部分にしっかりとした対策を求めています。

特にポイントとなるのが、次の2か所です。

  • 【a】外壁の軸組等(柱や梁などの骨組み)
  • 【b】土台(建物の基礎と接する部分)

この2つを強くすることで、家の耐久性を高めることができます。

 

2. 【a】外壁の軸組等に必要な耐久性対策

外壁は、風雨や湿気から家を守る最前線です。

劣化対策等級3では、外壁の骨組み部分に次のような耐久性向上対策が求められています。

  • 地面から1m以内の木材に、防腐・防蟻処理を施す
  • 壁の中に通気層を設けて、湿気をこもらせない
  • 軒の出を確保して、外壁に直接雨水が当たらないようにする
  • 高耐久な木材や保存処理済み材を使う

これらの対策で、構造材の腐朽やシロアリ被害を防ぎ、外壁の耐久性を高めていきます。

 

3. 【b】土台に必要な耐久性対策

土台は、家を支えるとても重要な部分です。

ここが傷んでしまうと、建物全体の強さにも大きな影響が出てしまいます。

劣化対策等級3では、土台に対して次のような基準が設けられています。

  • ヒノキやヒバなど、耐久性の高い樹種(D1材)を使用する
  • もしくは、防腐・防蟻処理(K3相当以上)を施す
  • 土台に接する外壁の下端に「水切り」を設ける

こうした対策を取ることで、土台の腐朽やシロアリ被害を防ぎ

家全体の耐久性をしっかり支えます。

 

4. より長持ちする家づくりの工夫

この「劣化対策等級3」に準じた仕様に加えて

さらに耐久性を高めるための工夫があります。

  • 外壁には、18mmの通気胴縁による通気工法を採用
    軒先、棟などに換気金物を設置することで
    湿気を効率よく排出し、壁内部の結露を防ぎます。
  • 耐久性の高い防水シートを使用
    外壁の下地に張る防水シート(透湿防水シート)には耐久性の違いがあり
    経年劣化による性能の低下が抑えられたものを選択することで
    長期にわたり、躯体を雨から守ることができます。
    また、遮熱性が負荷されたシートもあります。
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  • 土台と柱には桧(ヒノキ)材(D1材)を使用
    ヒノキは耐久性・防蟻性をもつ木材で、住まいの寿命を伸ばします。
  • 柱は12センチ角(4寸)に
    古民家など古くから残っている建物は柱・梁が太いのが特徴です。
    一般的な柱は105角(3.5寸)ですが、材料を太くすることで
    耐久性のアップが期待できます。
  • 施工中の防水・防湿管理を徹底
    よい材料を使っても施工中の管理ができていないと本来の性能が発揮されません。
    工事中に現場監督がしっかりチェックをおこなることが
    耐久性を高めるためにとても重要です。

 

家づくりにおいて、耐久性を考えることは「未来への資産」だと思います。

耐久性の高い家は、

  • 住んでからの安心感がえられる
  • メンテナンスコストを抑えられる
  • 次の世代にも住み継げる

そんな、たくさんのメリットがあります。

家づくりにおいて
「見えない部分にも手間や費用を惜しまない」ことが大切です。

 

 

この記事を書いた人

樽角 健一
設計・インテリア担当

樽角 健一

Kenichi Tarukado

樽角 健一の書いた記事

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