土地をみても見えない事 その2
- Category:暮らしの風景(設計士ブログ)
- Writer:樽角 健一
今回もお土地探しの話
物件を見にいっても、実は見えない事もあって
それがとても重要なこともあります。
2つ目はインフラ
■電気
稀なケースですが、そのまま電気が使えないお土地
があります。
電気を引き込むための電線がお隣さんのお土地を
越境している場合そのまま使えることもありますが
お隣さんとの協議が必要で、そこで越境を解消する
ことになると、越境しないように敷地内に私設電柱を
設けるための費用が発生します。
その他にも道路から建物までの距離が離れている場合
も私設電柱を設ける必要があります。
■ガス
都市ガスの場合、ガス会社さんはガスを利用して
もらいたいので引込費用に大きく費用がかかることは
あまりありません。
ただし、都市ガスが利用できないエリアもありますので
その場合はプロパンガスを個別で契約するか、オール
電化住宅にするなど計画を変更になります。
■下水
下水道供給エリア内でない場合は浄化槽を設けます。
浄化槽は設置費用も大きく、その後のメンテナンスにも
費用が掛かりますので予め予算を確保しましょう。
下水道供給エリア内の場合は敷地内に引込されているかを
確認し下水引込が無い場合には道路を掘削するなど
大きな費用がかかります。
■上水
上水(給水)は敷地内に引込されている事を確認する
ことに加えて設置された年と管種も確認します。
古い埋設管ですと、劣化が進んでいてそのまま使用
できない事があり、その場合は古い管を撤去して
新しい管を引き込み直す工事を行うため
下水と同じく道路を掘削するなどの大きな費用が
かかります。
下水と上水の引き込み直しの工事は
道路の舗装種類や埋設管の位置、公道なのか私道
なのかなどにより工事価格や手続きなどが変わります。
見た目で特段の問題がないのに
お土地価格が同じエリアの物件より価格の低い物件が
あった場合はインフラを調べるとその理由が分かる事
があります。
お土地の契約の際には現状を説明する義務が不動産屋
さんにはありますが老朽化により将来発生することは
説明されませんし義務もありません。
インフラに問題のあるお土地は資産価値が下がってし
まいますので、どのくらいの費用で解消できる問題
なのか、よく確認するようにしましょう。